ふるさとの山

2009/08/23(日)

子供たちを連れて大菩薩峠に登ったのは遠い昔の思い出になってしまった。
当時も仕事に追われる毎日で親らしい事は何もしてあげなかったが、唯一山だけはよく連れて歩いた。
だがそれも小学生までの僅かな時間で、段階的により高度な登山へと考えていた親の野望は無残にも打ち砕かれた。
あれから15年以上経過し、丸川荘で毎年開催される「峠のコンサート」の景品を届ける今日、小学5年生の瑞牆山で「二度と山なんか登らない!」と叫んでいた娘が同行すると言う。
となると、がぜん張り切ってしまい小屋まで休まず登り荷物を降ろして、日本百名山の大菩薩嶺まで往復した。
天気にも恵まれた雷岩のガレ場に咲いていたのはハコネギク(写真)で、 近くの岩に腰掛けて子供たちが生まれる前から愛用しているコンロでラーメンを調理して楽しい時を過ごした。
都会暮らしの息子よ、ふるさとの美しい自然を誇りに持て!
牛首谷橋09:30~大菩薩嶺12:10 2+40
大菩薩嶺13:00~丸川小屋14:10 1+10
丸川小屋15:25~牛首谷橋16:00 0+35

北八ツ彷徨

2009/08/15(土)

北八ヶ岳を東西に貫く国道299号の最高点に位置する麦草峠(2127m)は近くの白駒池と共に観光客で賑わう。
縦走登山が盛んだったC山岳部の時代、苔むした暗い原生林を抜けて明るく眩しい白駒池に飛び出した瞬間の感動はすれ違うハイヒールに一瞬にして消された。
あれから35年も過ぎたが山は少しも変っていない。
今日は、ニュウからの下りに駐車場とは正反対の登山道に迷い込んだ家族連れらしい5人を池まで案内して下りた。
写真は、北八ツでは特異な存在となっているニュウの岩峰(2351m)で東南面の急崖が霧の中に鋭く切れ落ちている。
北八ツは森と池を巡るメルヘンコースなどと呼ばれ、一見容易なイメージに思えるが2000mを超える山域は樹林帯に入っても起伏が多くかなり体力を消耗する。また迷路も多く霧が発生すると熟達者でも失敗する恐れが有り、確かなリーダーの下で行動してほしい。
麦草峠09:55~中 山12:25 2+30(高見石経由)
中 山13:20~麦草峠16:00 2+40(ニュウ経由)

茅ケ岳に有ったヤグラ

2009/08/09(日)

C山岳部の仲間達との思い出の中にあった不思議な疑問が37年の長い歳月を経て今日、解けた。
それは、茅ヶ岳の頂上に有った丸太を組んだヤグラで高さは2m位で上部は2畳ほどの広さがあり、狭い山頂スペースの半分ほどを占めていた。
当時の山頂は高い樹木に覆われていて眺望はほとんど無かったのでこのヤグラに登って景色を眺め、また弁当を広げるにも便利だった。
以来ヤグラが何の為の物だったのかずっと気になっていたのだが、三角点柱石の直上に立つ三脚と傍らで作業する若い測量技師二人の話ですべてが理解できた。
写真は、上部にGPS受信機を取り付けた三脚とケーブルで接続された左の黄色い箱が測定器で連続6時間の計測データーから誤差15mm以内の測量を行う。
光学測量機しか無かった昔は、樹木で見通しが利かない場合にヤグラを組んだとの話(本当は木を切った方が早いんですけど)だった。
公園口09:50~茅ヶ岳11:45 1+55
茅ヶ岳12:30~公園口13:45 1+15