快晴

2009/09/20(日)

週末に掛けて接近した大型の台風14号は、大陸からの高気圧にブロックされる形で小笠原諸島付近から針路を北東に変えた。
天気図は先週の日曜日と同じ縦じまの等圧線で、その間隔から山岳地帯では強い北西風が予想され、狭く急峻な岩稜を通過する南八ヶ岳の主稜線では突風による滑落の危険が伴なう。
初心者2名の同行も有り安全優先で桜平からオーレン小屋~根石岳を目指す。
頭上に風の唸りを感じながら箕冠山を越えて森林限界に出ると雲ひとつない紺碧が広がる天空の世界に飛び出した。
写真は、根石岳から見た南八ヶ岳方面で硫黄岳の爆裂火口の右に主峰赤岳~阿弥陀岳がそびえ立つ。
心配した強風も昼頃には治まり、快晴の景色を存分に楽しみ、「いつまでも山懐に抱かれていたい」そんな穏やかで快適な天気に恵まれた。
桜  平08:55~根石岳12:20 3+25
根石岳13:30~桜  平16:35 3+05(夏沢峠経由)

俗世間からの魂の解放

2009/09/13(日)

百名山ブームで混雑する富士見平コースを避けて不動沢コースに、みずがき湖を左折して黒森経由で小川山林道を目指した。
昨年10月5日は林道工事中のゲート封鎖に阻まれたが、今日は幸運にも2ヶ所あるゲートが開放され、県外車が3台だけ駐車している林道終点まで入れた。
ここから地図(2004年版)の記載は点線だが、コースタイムは0+50不動滝~1+40瑞牆山で時間的には余裕がある。
尾根をひとつ越えて樹林帯から不動沢の右岸に渡り、沢べりを行くと昨日の雨で増水した沢音が大きく、熊除けの鈴音はかき消されてしまう。
程なく、不動滝(朝は逆光だったので下山時に撮影)に至りザックを下ろして滝壺で顔を洗う。
深田久弥が言った「登山とは俗世間からの魂の解放」とはこれだな。
このコース上で出会った登山者は登り一人、下り三人の単独行者のみだった。
不動沢08:30~瑞牆山10:40 2+10
瑞牆山11:10~不動沢12:50 1+40

八ヶ岳は火山連峰

2009/09/06(日)

八ヶ岳連峰は夏沢峠を境に北八ヶ岳と南八ヶ岳に別れ、その山容は北の神秘で女性的な優しさと対照的に、南は荒々しい男性的な険しさに変る。
今日は硫黄岳の爆裂火口壁を見に桜平(南八ヶ岳の登山口で最高点1900m)から入山した。
連日のハードワークに調子が上らず予定より20分も遅れてオーレン小屋に着く。夏沢峠からの直登コースを避けて距離的には長いが赤岩ノ頭コースを選択する。
ここからは湧き上がる霧と時間との戦いになり、幸運にも絶景が霧に閉ざされる前に稜線に出ることができた。
硫黄岳の北面に切り立つ爆裂火口壁(写真)は直径約1km、火口底までの深さは600m以上の雄大なスケールがあり、八ヶ岳が火山連峰であることを鮮烈に主張している。
桜  平07:55~硫黄岳10:55 3+00(赤岩ノ頭コース)
硫黄岳12:05~桜  平14:45 2+40(夏沢峠コース)