第19回ふるさとの山に登ろう

2016/05/29(日)

ハイキングクラブで1番人気の瑞牆山には毎回希望者が多く、初めての参加者を優先し車2台の乗車定員12名で爽やかな五月晴れの眺望と満開のシャクナゲを堪能した。登路は弘法大師が刻んだ梵字「カンマンボロン」でパワーを貰って急登を頑張り、大ヤスリ岩の基部では満開のコイワカガミに迎えられ、4時間半の長い登りを制覇して全員で元気に山頂に立った。混雑する山頂では12名が揃って休める平坦なスペースは無いので、記念写真を済ませ、西隣のピークに移動して貸切テラスで昼食~10回参加の2名に記念のカップ授与~テーマソング合唱など、楽しい時間を過す。下山は靴紐を締め直して注意を喚起する意識のスイッチをON、小まめに休みを取りながら慎重にゆっくり下る。天鳥川まで下れば危険箇所も終るので、緊張も解れ沢の水を沸かして茶話会が始まる。コーヒーに贅沢なお茶菓子も加わり再び楽しい時間を過した。今回もベテランリーダーS氏と、将来のリーダー候補Y君のサポートで全員無事に予定のコースを踏破することが出来た。画像は、富士見平コースの上部に安全対策で富士見平小屋の相川さんが自費で設置したクサリを頼りに登るメンバーたち。次回は節目の第20回なので出来るだけ大勢が参加できるハイキングを企画し成功させるため、運営担当として持てる力を存分に発揮したい。
自然公園08:00~瑞牆山12:30 4+30(カンマンボロンルート)
瑞牆山13:50~自然公園18:10 4+20(富士見平コース)

「花の道」不思議な偶然

2016/05/22(日)

昨年10月に相川さんを訪ね立ち寄った富士見平小屋で、奥さんにお気に入りの「花の道」を教えてもらった。それは2001年の全国植樹祭に伴い整備された、みずがき自然公園と富士見平小屋を結ぶコースで、特に花が咲く時期が最高との事だった。今年は例年より気温が高く、山の花便りも早いようで石楠花トンネルに期待してカンマンボロンルートを登った。登路は予想に反し1800m付近が五分程度で、日当たりの影響か満開には少し早い感じであったが、意外にも珍しい曇居小桜(クモイコザクラ)を見つけた。咲いていたのは湿った花崗岩のクラックに一輪だけ(写真)で周辺を隈なく探したが他には無かった。このあと大ヤスリ岩の基部でコイワカガミが咲き出していたのでクモイコザクラは遅かったようだ。富士見平コースに合流すると何時も通りの大混雑で登り下りとも大幅に時間を費やす。帰路は教えて頂いた「花の道」を帰ろう。小屋は昼時で忙しそうだからパスして直下から林道をしばらく下り、左にヘアピンカーブする所で右の尾根に乗って「花の道」に入ろうとした時、山では何故か不思議な偶然が起こるもので、小屋に向かう相川さんが運転する黄色いジープが急勾配の林道を上ってきた。窓を全開にした助手席にはこの分岐点を教えてくれた奥さんが乗っていて会釈を交わした。走り去るジープを見送ってピンポイントの遭遇点からコースに入ると、傾斜の緩やかな尾根道は樹間に瑞牆山の岩峰群が覗き、あまり利用されない為か道はフカフカで軟らかく疲れた膝に優しい。話の通り花も今が盛りで満開のシャクナゲとミツバツツジが新緑に映え、本当に素晴らしい「花の道」であった。
自然公園07:40~瑞牆山10:00 2+20(カンマンボロンルート)
瑞牆山10:30~自然公園12:40 2+10(富士見平コース)

滑走路を走る

2016/05/15(日)

航空学園で国内最大級のバイク祭りが開催され晴天にも恵まれ、全国から2500台のオートバイと4000人のライダーが集結した。イベントの目玉は国内外のメーカー各社から最新モデルなど50台が用意され、滑走路に特設されたコースを試乗できる企画で、運転免許証を提示して保険料500円を支払えば何台でも乗れると有り、大変な賑わいを見せていた。来場者の大半は20~30代、試乗バイクも若者向きのスポーツタイプが多い。外車の400と750を試乗したが、還暦も過ぎた熟年ライダーにはそのスタイルも性能も似合わない。どのピットも順番待ちの状態で諦めかけていた時、ホンダのスタッフが声を掛けてくれた「1100乗りませんか」年齢相応のバイクは色もシルバーで渋く、アップハンドルのヴィンテージスタイルで迷わず試乗させて頂くことにした。若い頃は繊細なシフトとクラッチワークが要求される大排気量の単気筒(じゃじゃ馬)に乗っていたので、この4気筒の滑らかなエンジンにはライダーに対する思いやりと、少々のミスはバイクがカバーしてくれる懐の深さが感じられた。ホンダCB1100 空冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 1140cc 88ps歳を取ってからも乗れる素晴らしいバイクである。

第18回ふるさとの山に登ろう

2016/05/08(日)

活動5年目を迎えた地域のハイキングクラブの運営担当として「ふるさとの山」から連想する山は余りにも多く、どこに登るかが毎回の悩みであり楽しみでもある。今回は4月が雨で流れ今年初めての山行になるので、※足慣らし※安全で快適※逃げ道確保の3点を条件に絞り込み、身延山(1153m)に登ることにした。身延山は日蓮宗の総本山として全国的にも有名で久遠寺の裏手から山頂までロープウェイが運行され標高差780mを7分で結んでいて観光客で賑わいを見せる。大本堂から山頂の奥之院に至る古くからの参道は、やや急勾配だが距離が短い東コースと、緩やかで長い西コースが現在の登山道として整備され、登山の入門者コースとして理想的といえる。何より天候の急変や体調の具合で、緊急避難的にロープウェイで下山でき心理的な負担も軽減される。若葉が芽吹く5月の上旬、この時期は暑さ寒さも感じない登山には最適のベストシーズンでもあり、参加者全員がロープウェイを利用する事無く、徒歩で身延山を完全踏破した。西コースの千本杉(写真)を軽やかに下るメンバー(40~80代の男女10名)
久遠寺09:30~身延山12:20 2+50(東コース)
身延山13:20~久遠寺16:15 2+55(西コース)

今年も5月3日は鞍掛山

2016/05/03(火)

昨年5月3日に初めて登った印象が強く、今年も同じ5月3日に鞍掛山を計画した。昨年は「甲斐駒の眺めが絶品」に惹かれたのが切っ掛けであったが、後に調べたところ昔の信仰登山が盛んだった時代に女人禁制で甲斐駒に登れない女性修験者が、甲斐駒を拝礼するために登ったと知り合点がいった。確かに映画館の一番前の席で見るような迫力と、この時期だけの残雪の甲斐駒(写真)は気高く、周辺に散在する甲斐駒山頂の物と同じ時代と思われる祠や石碑が荘厳な雰囲気を醸し、遠い昔のいにしえ人達の思いが感じられる。文化も歴史もあり「甲斐駒の眺めが絶品」である鞍掛山が山梨百名山にも入選しないのが不思議であるが、お陰で登る人が少なく今回も出会ったのは単独行一人だけで静かな山旅を満喫した。今回は息子が帰省できず単独で登る予定だったが、急遽Y君が同行してくれた。地図が破線標記になっている駒岩から先の展望台から鞍掛山に戻る鞍部で、前回失敗した箇所を今回はルートを間違える事無く歩けた。最近テレビでも紹介されたが初心者の入山は慎重に!確かなリーダーと共に行動してほしい。
矢立石07:00~鞍掛山11:00 4+00(錦滝経由)
鞍掛山12:00~矢立石15:50 3+50(日向山経由)

無残な山頂

2016/05/01(日)

防火帯の尾根を登り上げ千本桜からの尾根を左に合わせると山頂は近いのだが、今日は何時もと様子が違う。前方の空が大きく開け、早くから山頂で憩う人影が見えた。昨年末に甲府の若者グループが山頂の見晴らしを良くしようと西側の樹木を勝手に伐採したニュースが新聞やテレビで大きく取り上げられ、気にはなっていたのだが今日、現場を見て愕然とした。この時期まだ緑が無い山頂に、紫の鮮やかな花を咲かせるミツバツツジが多数あったが、みな地面から30cm位で伐られ無残な姿をさらしている。元に戻る見込みは無いと思われるのは、多くの登山者が伐採された所に踏込んでいること。中にはシートを敷く者もいて山頂の食事や休憩スペースは以前の1.5倍に拡大された。当事者は良かれとボランティア精神で伐採したと言うが、物の価値が分からないのかと言いたくなる。女岩の崩落は自然の摂理として我慢できるが、山頂の伐採は人為的な自然破壊なので許される物ではない。茅ヶ岳とは40年以上の付き合いとなり、その変貌を見てきたが今日のショックは余りにも大きい。女岩へ下って行くと満開のハシリドコロの群生地があり、さらに若葉(写真)が芽吹き始めたブナの森がせめても慰めであった。
深田公園08:50~茅ヶ岳10:40 1+50(防火帯コース)
茅ヶ岳10:50~深田公園12:20 1+30(女岩コース)