昨日の甲府は最高気温が14℃で夕方から冷たい雨が降り、登山を趣味とする私は山の雪便りを想像していました。今日は朝から晴天で案の定、富士山初冠雪のニュースが流れました。平年より26日、昨年より15日遅く、過去最も遅い1956年とタイ記録と報じていました。ところが実際には1ヶ月前の9月24日に降雪があり、同日夕方に富士吉田市内から市民が雪化粧した富士山をスマホで撮影し、翌日の山梨日日新聞の朝刊に富士山初冠雪?の見出しと共にカラー写真が掲載されました。なぜ平年より早かった今年の富士山初冠雪が60年前の過去最遅とタイ記録になってしまったか、それは「初冠雪の定義」にありました。富士山頂から北西に約40kmも離れた「甲府地方気象台から望観できた時」と条件付きだからです。国内屈指の山岳県である山梨は2000m〜3000m級の山々を抱え、甲府盆地からは曇天はもちろん、晴天でも気温が上昇する午後は前衛の山々(御坂山塊)に積雲が湧き立ち富士山を隠してしまいます。特に台風の当たり年だったこの秋は、前線も刺激されて曇りや雨の日が多く甲府から富士山を望観できた日は余り有りませんでした。疑問が残る今年の富士山初冠雪です。写真は15時(気温24℃)に3階の事務所の窓から撮影した富士山です。