コーヒーの味作りで重要な要素となるブレンド(ミックス)は、それぞれの単品(ストレート)コーヒーの持ち味を活かし互いに補い合い味の奥行きや幅を広げる事を目的にしています。ブレンド作りは目標とする味をイメージするところから始まり、その味のベースとなる主役豆を決めます。次に重要なのがわき役を務める豆選びで、同時に焙煎度合や割合(配合率)を考えていきます。「豆」+「焙煎度合」+「割合」=無限大の組み合わせとなり、気の遠くなりそうな作業の繰り返しとなりますがコーヒー作りの醍醐味でもあります。ここで一番大切なのが混ぜ合わせる豆の相性で、まるで映画監督になったような気分でそれぞれの役者の個性や役割を見極めながら目標とする味の完成を目指します。煎豆屋では12種類の定番ブレンドがあり3種から5種の配合になっていますが、今回はベーシックなブレンドとして同オリジンを2種だけ配合したコロンビアブレンドをご紹介させて頂きます。主役もわき役もコロンビア産でエスメラルダスプレモのミディアムロースト(写真手前)が7割とナリーニョスプレモのシティロースト(写真奥)を3割配合したシンプルなブレンドです。肝心の相性ですが、もともとが同じコロンビア産ですから抜群のバランスで調和していてライトボディーの軟らかな酸味に甘い香りが漂う上品な味に仕上がっています。お勧めの逸品です。ぜひお試しください。