すてきな絵本に出会いました。日曜日のTBSサンデーモーニングでお馴染みの岸井成格さんの講演会で紹介された絵本「サルと人と森」です。この絵本の原作は、石川啄木の「林中の譚(たん)」で、内容は物質文明の 社会で環境を破壊しながら生きる人間に、その愚かさを問いかける森のサルとの対話で、現代文に訳されていて子供にも読めます。東日本大震災を切っ掛けにエネルギーに対する関心は高まりましたが、あれほど話題になっていた地球温暖化の問題が原発事故の陰に隠れてしまい、温室効果ガスの削減目標も何処かに行ってしまった感があります。そんな現代の私達に石川啄木は100年以上も前に警鐘を鳴らし、本当の「豊かさ」とは何なのか、本当の「幸せ」はどこにあるのかと疑問を投げかけていた事に驚きを感じます。とても良い絵本なのでテーブルに置きました。わずかな時間で読めますのでぜひ手に取ってご覧ください。