グライダー操縦の基礎 Ⅲ

2008/02/24(日)

2005年11月27日10:32 発航の順番がきて単座機(4ヶ月振り)で離陸し、複座機と同じつもりで上昇していたのが間違えでした。
グライダーは秋の穏やかな気流の中を曳航機の航跡を見事にトレースします
(17年も飛んでいれば当然)。このまま天国まで昇って行く様な幸せな気分、
周辺に他機もなく、ぼんやりと美しいアルプスの眺めに見とれていた次の瞬間、
60m前方の曳航機は視野から大きくそれて左に降下旋回に入っています。
離脱のサイン(写真、主翼を大きく右、左に振る)を見逃してしまいました。高度計など確認している暇は有りません、反射的に黄色のノブを引き離脱はした物の、急速に落下して行くロープが曳航機に絡まないか見届けるまで心配でした。
また、離脱の直前に機首に僅かに異常なテンションを感じたので無線でピストに状況を知らせ曳航索の点検を依頼しました。
複座機より軽い単座機は曳航時間が1分以上も短いことを失念していました。
あと1秒遅れていたら・・・・ラダーに伝わるほど両膝がガクガク震えた事を覚えています。
以下3項目は初心者の段階からしっかり身につけてほしいパイロットの掟です。
1.常に次の行動・操作を考えて手順をイメージして心の準備をしておく。
2.教官同乗はもちろん、ソロで飛ぶときも声に出して指差し確認を習慣にする。
3.安全のABCは 「あたりまえを」 「ぼんやりしないで」 「ちゃんとやれ」 ですね。