週末の天気が

2012/03/31(土)

今朝は出勤途中に舞鶴城公園で桜の開花を見つけて気分が高揚したが、なんと6週連続で雨の土曜日となってしまった。
春の行楽シーズンに入り県内各地の景勝地では観光客を迎える準備に忙しいが寒冷前線の通過に伴うこの嵐では拍子抜けだ。
明日は青空が期待できそうだが、気圧配置は冬型に変わり北西風の冷たい風に季節は逆戻りになりそうだ。
それにしても何か気候が変だなと感じている人も多いと思う。
春の気配を感じるのは陽が伸びたくらいで日中に暖かい日が有っても長続きせず朝晩の冷え込みは氷点下の日も多く、植物の成長も平年より随分と遅れていて梅と桜と菜の花が一緒に咲きそうだ。
そう言えば今年はまだウグイスの声を聞いていない。自然に生きる野生動物たちも近年の気候や環境の変化は敏感に感じていることだろう。
写真は25日に登った貫ヶ岳の帰りに立ち寄った南部町の白鳥山(568m)頂上から午後の日差しに積雪が光る富士山(3776m)の南西斜面を望む。
明日も時間が許せば南部町の山に登りたい。

山のむこうは青い海だった

2012/03/25(日)

遠い昔に読んだ今江祥智の「山のむこうは青い海だった」、本の内容は忘れてもこのタイトルが潜在意識に強く残っているのは、山国に生まれ育った海に対する憧れからだろう。
冬場の体力維持で始めた近隣の低山歩きだが、車で2時間も走り山梨県最南端の南部町まで来たのも、山のむこうの青い海への憧憬が大きな要因だと思う。
県境の貫ヶ岳(897m)山頂へ最短の登山口になる中沢地区から竹林や茶畑の間の道を進み登山道に入った。
のどかな雰囲気の集落からこの地域特有の高温多雨の気候が育てた見事な杉の植林地に入ると、優しい春の陽射しは遮られ真冬のように冷たい空気に身が引き締まる。
展望のない林のなか単調な道をひたすら登ること1+30で平治ノ段から続く尾根の焼山に出て右折、小さく下って登り返すとヒノキ林の静かな山頂に着いた。
東面の木立の間の富士山(写真)は静岡県側からの姿で、南東方面に駿河湾の海岸線が延びその先の伊豆半島までもが、本当に「山のむこうは青い海だった」
(洋上は春霞もなく最高の視程だったが、写真は逆光で残念だった)
中沢口10:40~貫ヶ岳12:30 1+50
貫ヶ岳13:30~中沢口15:10 1+40

ふるさとの山 Ⅱ

2012/03/20(火)

週末の度に天気が崩れるパターンが続いていたが、彼岸の中日となった今日は県内全域に気持の良い青空が広がった。
気温も甲府で15℃まで上がりつつじヶ崎霊園に通じる武田神社の参道は墓参りの車で賑わいを見せていた。
午後からの僅かな時間を利用して、甲府市の北部で山頂は山梨市になる帯那山(1422m)に登った。
帯那山は生まれ育った町の北に位置して子供の頃から慣れ親しんだふるさとの山の一つで、今では山頂近くまで林道(クリスタルライン)が延びている。
中学校の遠足で登った要害山を右に見ながら車で楽々と高度を稼いで行くが、太良峠の先で冬季通行止(日陰で積雪10cm)となる。
泥んこの登山道を避けて車道を歩く。アヤメの群生地を越えれば昔のまま変らぬ明るく広々とした山頂がそこにあった。   ・・・ふるさとの山はありがたきかな。
写真は、眼下に日本の特別名勝に指定されている御岳昇仙峡が開ける山頂から甲府盆地と霊峰富士を望む。
林道ゲート14:45~帯那山15:30~林道ゲート16:10

霧の低山ハイキング

2012/03/18(日)

土曜日は冷たい雨で彼岸の入りを迎え、明けて日曜日は県内全域で濃霧注意報の朝を迎えた。
山が遠のく冬場は近隣の低山で体力維持に努めようと、先週登った大蔵経寺山の東に肩を並べる春日居町の兜山(913m)に向う。
便利になった西関東道路の大蔵経寺トンネルを抜け鎮目ランプをフルーツラインに入れば登山口になる春日居ゴルフ倶楽部は近い。
だが時間の経過で霧は晴れるとの予想は甘く、登山道に入ると一段と霧は濃くなり傘を忘れたことが気に掛かる。
それでも、時折り山水画のような幻想的な風景が現れ、何度も歩みを止めて霧と山なみが織り成す自然美に見惚れてしまう。
写真は、山頂展望台から雲海に沈んだ甲府盆地と上層雲との間に右から根場の鍵掛峠から連なる御坂山塊と笹子の滝子山までの稜線を見渡す。
悪天候のこの日に出会ったのは単独行の3人だけ、1000mに満たない低山から見事な雲海を見下ろす貴重な経験をした。
駐車場09:55~兜  山10:55 1+00(一般コース)
兜  山11:45~駐車場12:35 0+50(岩場コース)

自己批判

2012/03/17(土)

愛用しているパイロット手帳にはページ毎に標語が記載されていて3月頭の頁は「事故批判 する前にすべき 自己批判」とあり、今の自分の胸に痛く刺さった。
自家用パイロットは定期的なフライト訓練により技量の維持に努める事が義務とされていて毎月1回単独で自主トレーニングを行っている。
それは2月の訓練、北風で荒れた気流の普段は使用しない双葉の西側パターンR/W33で4回目のタッチアンドゴーの時だった。
最終進入中、双田橋の直前(滑走路末端まで約100m)でスポイラーロック解除と同時に警報(赤ランプとブザー)が作動した。
何が起こったのか理解できないまま、手順通りにゴーアラゥンド(着陸やり直し)、車輪を格納しようとハンドルを操作するが回転しない。
焦る自分を落ち着かせ、原因究明は安全高度まで上昇してからとする。
結果は機体トラブルとの考えは誤りでお粗末にも単なる車輪の出し忘れだった。
理由は幾つかの負の連鎖が重なった為だが言い訳は通用しない。
毎年のように報じられる自家用機の胴体着陸をバカな奴だと捨て、自分は絶対に大丈夫だと過信していた。
完全に車輪は出したものと思い込んでいたから、もしも警報が故障していたなら間違えなく胴体着陸に至っていた。
そうなれば高価なプロペラも自慢の流麗なFRPの胴体もボロボロに、そして自身のパイロット人生も終っていた。
写真は、同型機から撮影した高度7000ftを巡航する愛馬の下面でもちろん車輪は格納されている。

祈りの山行

2012/03/11(日)

東日本大震災から一年の今日は静かな山で祈りたいと思い甲府市と笛吹市の境に位置する大蔵経寺山(716m)に登った。
甲府盆地の北東面は幾重にも山なみが連なり、その頂点である奥秩父連峰の北奥千丈岳から南に延びる長大な尾根の末端が大蔵経寺山で、甲府盆地のほぼ中央部に突き出たどっしりとしたその姿は山梨百名山の一座として、また手軽なハイキングコースとして人気がある。
登山口は温泉郷で有名なJR中央線石和温泉駅のすぐ裏手で、山名にもなった大蔵経寺が基点となり、駅から歩いてすぐに登ることができる珍しい山でもある。
春まだ浅い今日は出会うハイカーもなく、落葉の明るいコナラの森を山神宮経由で登り、展望台がある春日居町との境界尾根を下った。
あいにく富士山は雲に隠れたままだが、陽だまりから眺める街並みには人々の平穏な営みがあった。
震災の犠牲者に祈り、普通に生活できる幸せをあらためて噛みしめた。
写真は、中央に平等川、左に笛吹川が流れる笛吹市で右方向が甲府市になる。
大蔵経寺09:55~大蔵経寺山10:55~大蔵経寺12:20