ファーストソロ記念日
2005/04/29(金)
ジャンボの機長も、最初はグライダーやセスナでファーストソロ(初単独飛行)を体験する。操縦練習を始めて5ヶ月の1989年4月29日、それは突然やってきた。1時間の連続離着陸訓練が終わり、やれやれと思って駐機場に戻ろうとすると、「一人で行ってください」と一言残して、滑走路上でプロペラも回したまま教官は降りてしまう。嬉しさが1割、不安が9割で離陸位置で固まっていると、管制塔の女性教官から日本語で「2338離陸支障ありません」と無線が入る。勇気をだしてスロットルを全開にすると、教官の分だけ軽い機体は元気に走り出した。この日、子供の頃からあこがれ続けた大空へ、訓練経験35時間30分のヨチヨチ歩きのヒナ鳥が一匹飛び立った。写真は、ファーストソロを体験したファルケJA2338を、昨年8月に小山(栃木県)で撮影。新品同様にオーバーホールされ、100馬力エンジンと大径プロペラに換装されていた。
桜前線を追いかけて
2005/04/24(日)
フライト当日は全国の天気予報チェックから始まる。この日は1024hpの高気圧に広く覆われて全国的に絶好の行楽日和、桜前線は山形を通過したと報じている。去年は、4月18日に寒河江市の上空から満開の桜を見たが今年はどうか?日本海側の 雲を避けて福島経由で山形空港に向かう。宮城県境まで西風に押され予定より20分も早く、定期便の到着時刻に重なるため時間調整を兼ねて桜を探すが対地高度1000メートルからは至難の技。着陸後に空港事務所で聞くと、まだ所によってチラホラ程度で去年より10日ほど遅いらしい。写真は、帰路高度2100mで朝日連峰の稜線を越える左席から、中央の三角錐が大朝日岳(1870m)山形県側(左)の雪はかなり深く、桜の遅れが納得できる。間もなく新潟空港のレーダー空域に進入だ。
双葉09:35~山形11:45 2+10
山形13:35~双葉15:55 2+20(新潟経由)
山形13:35~双葉15:55 2+20(新潟経由)
巨大空港に降りる
2005/04/17(日)
中部国際空港(セントレア)の開港により、旧名古屋国際空港への小型機の乗り入れが可能になった。海外旅行で名古屋を利用した事はあるが、自ら降りるのは今回が初めて、前日に小型機運航センターに予約の電話をするとFAXで詳しい資料を送ってくれた。天気快晴、中央自動車道沿いに左に南アルプス、右に中央アルプスを眺めながら伊那谷を下り、強い向い風の恵那山を高度2800mで越えてセントレアのレーダー空域に進入する。写真(同乗者撮影)は、着陸寸前の滑走路。幅45mのフラットな路面が約3km続き小型機には大き過ぎるが気分は最高!黒いすじは大型機のタイヤの跡、センターラインの左右の白いペイントは接地点を示す。また、空港全体が見渡せる位置(写真左)に管制塔がある。着陸後、指示された誘導路を曲がるとリアガラスに「FOLLOW ME」と表示した 黄色い車がスポット(駐機場所)に案内してくれ、巨大空港の細やかなサービスが嬉しかった。
双 葉10:00~名古屋11:30 1+30
名古屋13:30~双 葉14:50 1+20(静岡経由)
名古屋13:30~双 葉14:50 1+20(静岡経由)
霞か雲か
2005/04/10(日)
春本番、満開の桜の下、甲府では信玄公祭りが行なわれている。朝から気温も湿度も高く、春特有の霞がかかったぼんやりとした空が広がり地上からは遠くの山を望む事はできない。弱い北風を受けて、TOUCH AND GO(連続離着陸訓練)で離陸するが低高度は対流が激しくシビアなコンディション、訓練をキャンセルして、もや(mist)の中を南に向けて上昇すると、かすかに地上は見えるが逆光に乱反射した水蒸気が雲のように前方の視界をさえぎる。しばらく我慢すると1600mで富士山が見えて来た。さらに2000mまで上ると完全に「もやの層」を抜けてすっきりと展望が広がる。 写真は、2500mからの南アルプス(中央に白根三山、左に塩見岳)強い陽射しを受けて残雪が眩しい。
双葉10:55~双葉11:40 0+45
山への原点
2005/04/03(日)
午前中は自治会の総会に出席、正午の天気予報を確認しながら急いで昼食を取り、車を飛ばす。目指す夜叉神峠は南アルプスの玄関口であり、私自身の山への原点でもある。40分で夜叉神の森に着き、今年初めての登山靴の感触を確かめながら歩き始める。「展望は期待できないが、天気の崩れが遅れているから何とか雨に遭わずに済むだろう」程なくシャーベット状の雪道になり一汗かいた頃、誰も居ない峠に着いた。写真は、夜叉神峠1770mからの白根三山(右から北岳、間ノ岳、農鳥岳)絶望的な天気の中でほんの一瞬だけそのピークを見せてくれた。30分休憩後下山、車に戻った途端に雨が降り始めその後春雷が鳴り響いた。
登山口 13:00~夜叉神峠14:00 1+00
夜叉神峠14:30~登山口 15:00 0+30
夜叉神峠14:30~登山口 15:00 0+30