踏み損ねた最高点へ

2017/05/04(木)

東京に勤務していた20代の頃、休日は山好きな同僚と雲取山や奥多摩の山を良く歩いた。夏の長い連休にはテントを担いで県境の尾根を笠取山まで縦走し、塩山から中央線で甲府に帰った。この2泊3日の計画で中間ポイントに設定していた飛龍山(2069m)のピークを、この時は先を急ぐ余り踏み損ねてしまった。当時は山梨百名山が選定される遥かに昔で、主脈縦走路から外れた眺望の無い山頂の為に費やす時間が惜しかった。
あれから35年も過ぎて今日は踏み残した飛龍山の最高点だけを目的に登って来た。今回も同行はY君、年齢は丁度一回り若く、クラブの次期リーダー候補として期待も大きい。コースは丹波山村からサオラ峠経由でミサカ尾根をピストンする片道5時間のロングルートで、特にサオラ峠は別名(竿裏峠)と呼ばれ、立て掛けた竿の裏を登るほどの急勾配の難所とされる。朝のうちは雲が多かったが次第に晴れ間が広がり、前飛龍からは南アルプス(写真)を望む事が出来た。飛龍権現からは僅かに残雪を踏み、開花はまだ先だがアズマシャクナゲの群生地を抜けて、真新しい山梨百名山の標柱が立つ山頂に着いた。下山は東方向に確かな踏み後を見つけ、急降下で程なくして35年前に辿った本線に合流できた。
丹 波06:40~飛龍山12:20 5+40
飛龍山12:30~丹 波17:30 5+00(禿岩で昼食・サオラ峠でコーヒー)