北アルプス入門

2011/09/23(金)

登山歴5年の3人グループを憧れの北アルプス入門コースに案内した。
新穂高温泉(1090m)から第1・2ロープウェイを乗り継ぎ僅か12分で西穂高口(2156m)まで昇ってしまう。
目指す西穂高岳まで往路4+00台風一過のスカイクリアーは予報に反して見事にハズレ雲が低く垂れ込めテンションも低いままスタートとなる。
森林限界に建つ西穂山荘から先は晴れていれば気持の良いハイマツ道が続くが、陽射しがない稜線に吹く風は初冬を思わせる冷たさがある。
それでも秋の3連休とあって観光気分のハイカーも混じり長蛇の列で賑わう中、流行の山ガールファッションが彩りを添える。
写真は、西穂独標(2701m)から一瞬切れた雲間にピラミッドピークを望む。
独標から先は険しい岩稜帯で、天候の変化傾向が読めない不安を抱えて無理は禁物、北アルプスの岩山をほんの少しかじった程度だが、潔い判断を教えるのもガイドの務めである。
西穂高口09:20~西穂独標11:50 2+30
西穂独標13:00~西穂高口15:00 2+00

我が青春の八ヶ岳 Ⅲ

2011/09/11(日)

30年前の夏、友人と深夜の麦草峠から入山、八ヶ岳の全山を3日かけて縦走して小淵沢駅まで歩いた。
他人頼みの小屋泊りでなく、テント・食料・燃料などの重荷を分担して背負った。
水が確保できないために主稜線から降りての幕営は非効率に思えたが、天候に恵まれ辿ったコースは辛くても沢山の感動で満ちていた。
縦走の最終日は青年小屋の広く平らなテント場で快晴の朝を迎えた。
前夜は予備の食料も酒も全部だして二人で全山踏破の前祝い、熟睡して疲れも取れ気力充実、朝飯前に駆け足で西岳をピストンしてテントに戻り最後のピーク編笠山を越えた。
今日は6年振りに編笠山に登って見たが昨今の登山ブーム、山頂は100人近い登山者で賑わい、遠い昔の思い出に浸る気分になれず西岳まで足を延ばす。
あの日は青年小屋から30分足らずの西岳に、今日は往復100分を要したが、出会ったのは単独行の4人だけ、静かな山、長い歳月を経ても変らぬ山の佇まいに、懐かしき青春のあの日が鮮やかに甦った。
(写真は編笠山から西岳2398m、左奥の諏訪湖が大きい)
観音平08:10~西  岳12:30 4+20(編笠山経由)
西  岳13:20~観音平16:20 3+00(青年小屋から巻き道)