ブロッケンとフォーメーション
2006/12/24(日)
有視界飛行の小型機にとって雲ほど厄介な存在はなく、雲から身をかわす術がフライトの成否をにぎる。図らずも雲に入ってしまえば、計器飛行訓練の経験が無い者には空間識失調による異常姿勢から失速を起こして墜落!というシナリオが待っているから、時には生死まで分けると言っても決して過言ではない。今日は伊豆半島から目指す新島までが全天雲底1500mの雲に覆われていたので、田子の浦から雲の下に潜り込み、西伊豆の海岸線を石廊崎まで南下する迂回コースをとった。帰路も、高気圧の接近による晴れ間を期待しつつ、同じ迂回ルートをプランして白い空に向け離陸すると下田上空に青空を見つけフルパワーでオントップ(雲上)に這い上がった。写真は、駿河湾上空2100mを北北西に巡航中に、右下方にブロッケン現象が現れてフォーメーション(編隊飛行)となった。真綿のような白い雲にレインボーリングが美しい、来年も良い年になりそうだ!
双葉10:55~新島12:05 1+10
新島14:10~双葉15:10 1+00
新島14:10~双葉15:10 1+00
冬型の気圧配置
2006/12/03(日)
日本列島にこの冬一番の寒気がやってきて、新潟から初雪の便りが届いた。これからの季節、太平洋側では乾燥した晴天が続く西高東低の冬型の気圧配置の日が多くなる。さらに縦じまに込み合った等圧線は強い北西風を予報するサインとなる。今日も昨日と同様に午後には冷たい北風になりそうで盆地の外に出るには、ちょっと覚悟が必要だろう。双葉は、穏やかな南風だったが2700mまで上昇して笹子峠を越えようとしたら案の定タービュランスに遭遇し、リターンバックを余儀なくされた。写真は、お気に入りの乾徳山(2031m)を徳和側2400mから見下ろす。山頂に5~6人の登山者を見つけ接近を試みるが、悪気流と隣の黒金山(2232m)が近くてこれ以上高度を落とせない。おまけに小窓から出したカメラを握る手は、ちぎれそうに冷たかった。
双葉09:45~双葉10:00 0+15
双葉11:15~双葉12:20 1+05
双葉11:15~双葉12:20 1+05