コーヒー豆は品種、産地、精製法などによって香味が異なり、わが国に輸入されてからの焙煎、粉砕、抽出法によりその味や特徴が違ってくる。
コーヒーの香味を大別すると苦味と酸味に別けられ、一般に浅煎りの酸味から深煎りの苦味へとローストの度合いで変化して行く。
したがって酸味を強調させたいアフリカ産の豆は浅煎りに、苦味を強調させたいインドネシア産の豆は深煎りにと、焙煎にはロースト度合いをコントロールする高い技術が求められる。
焙煎と同じくコーヒーの香味に係る重要な要素として挙げられるのがブレンド(配合)である。個性が魅力のストレートコーヒーに対して調和を重視したブレンドコーヒーは、それぞれのコーヒーの持ち味を生かしつつも、互いを補い合い、引き立て合うための絶妙で繊細な調整を必要とする。それゆえイメージ通りのブレンドが完成した時の喜びは格別なものがある。
わが国で最も一般的なコーヒーの抽出法は紙フィルターによるドリップ式が主流であるが、おいしいコーヒーの抽出には良質なフィルターを選ぶことも忘れてはならない。
60年代フランス製ホーローポット