コーヒーの香りはコーヒー生豆に含まれるタンパク質、糖、トリゴレリン、クロロゲン酸などがロースト行程中に香気物質に変化して発生する。
香りは分子として存在しロースト豆の脂質に含まれているが、深煎りになると細胞が壊れ脂質(コーヒーオイル)がしみ出てくる。
空気中にただよった分子(気体)は鼻の粘膜に吸着し香りとして感じるわけだが、コーヒーに含まれる香りの成分約700種は大部分が焙煎によって発生するもので、その30%がコーヒー豆にのみ含まれる独特の成分である。
一般に香りの分子はロースト度を上げるに従い増加するが、タンザニア産のキリマンジャロなどは香気量が多くローストで香りを出さなくてもよいので、浅煎りでこくのある風味を楽しむことができる。
またローストが深くなるにしたがって香り、苦味が強くなり酸味が減るが、同時にその豆の特徴も薄れてしまうこともあり難しいところでもある。
80年代チェコスロバキア製コーヒーミル