今や年間45万トンを消費する世界第4位の大消費国となった。日本人のコーヒー好きには実のところ缶コーヒーが大きく関与している。1969年に誕生した缶コーヒーは日本ならではの好条件が大ヒットをもたらした。治安の良い日本では自動販売機による屋外での24時間販売が可能であったからである。
特に飲料の自動販売機は瞬く間に日本中の隅々まで普及し、現在250万台が設置されている。
中でも人気の定番商品は、やはりコーヒーで各メーカーは競って新商品を開発して、熾烈なコーヒー戦争が今日も続いている。
日本のみならず世界の潮流ともいえるコーヒーの流行を振り返って見よう。質より量の時代だった1970年代に大流行したファミリーレストランの「アメリカンコーヒー」が第1次コーヒーブーム。
1990年代にアメリカ西海岸から世界中に広まったスタバに代表される「シアトル系コーヒー」が第2次ブーム。そして2010年代から良く耳にする産地から農園まで厳格な品質管理で生産される「スペシャルティコーヒー」が第3次ブームでサードウェーブと呼ばれている。
大型機械による大量ドリップから全自動マシンのエスプレッソへ、そして一杯ずつドリップと時代と共に変化してきたコーヒーの流行であるが、社会や個々の価値観が多様化している現代に於いて消費者にもコーヒーの本質を見極める確かなセンスが求められている。
60年代イギリス製デスクカレンダー